Archive for the '法人税ニュース' Category

20th 5月 2010

法人税率引き下げ?

税制改革として、法人税の引き下げが話題となっています。
そもそも法人税は企業の”利益”に対して課せられる税のため、不況で企業の業績が下がると税収が減ってしまうという性格があります。更に企業が赤字続きとなれば、過去に支払った法人税が還付されるという特典付のため、安定的な税収とはいえませんでした。

『法人税率、段階的引き下げへ…経産省が戦略概要』
(読売新聞|2010年5月18日より引用)
経済産業省は18日、産業再生に向けた成長戦略「産業構造ビジョン」の概要を発表した。

 法人税の実効税率を国際的な水準まで引き下げる方針を正式に打ち出し、現在の40・69%をまず2012年度税制改正で5%程度引き下げ、将来的には25~30%を目指すと明記した。
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現在の日本の法人税は、利益の4割近くを召し上げる制度となっています。どれだけ利益を上げても半分近くを税として国に納めなければならないので、企業の利益追求のモチベーションを下げること、国際的な競争力への配慮が問題となっているようです。

国家が右肩上がりの成長期であれば、利益に課す法人税は安定税収のもとでしたが、ゼロ成長時代、さらにマイナス成長を迎えるこれからは、法人税に替る安定税源を確保しなければならないという税の構造改革の狙いもあると考えられます。

つまり、消費税の税率アップとセットでなければ、法人税の引き下げは不可能だということです。今回の法人税率引き下げのニュースは、消費税増税の布石だと捉えることが出来ると考えられます。

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18th 2月 2010

税金に関するニュース紹介

国会で与野党の質疑応答が続いていますが、法人税や消費税に関する税制について気になるニュースがあったのでご紹介しましょう。

~菅財務相「消費税含めた税制議論、3月に開始」~
(2010年2月15日|読売新聞より引用抜粋)
 菅財務相は14日、都内で記者団に対し、「所得税、法人税、消費税など、税全体の議論を3月に政府税制調査会で始める」と述べた。

 鳩山首相の了承も得ており、議論開始が鳩山内閣の総意であることを強調した。菅財務相は、予算の無駄削減を優先し、消費税論議は2011年度以降とする方針を示していた。だが、財政の危機的状況を無視できなくなり、議論の前倒しに方針を転換したといえる。
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民主党は昨年夏の衆議院選挙の政権公約で消費税率を4年間は引き上げないと明記していますから、「議論を始める」ということなのでしょうが……。不況で法人税が増えることは期待できません。特に、かつては年間の利益が2兆円を超えたトヨタ自動車がリコール問題で躓いてしまっています。法人税の落ち込みも心配ですが、その影響が個人の消費活動にまで影響を与えると景気回復まで遠のいてしまいます。

しかし、財政をこのまま放っておけば国が破綻してしまう可能性が高いのですから、早急に議論を始めて、法人税減収を補うべき施策を実施するべきだと思います。安易な消費税率アップは論外ですが、オープンな議論を重ねて国民の理解を得る努力をした末の増税はいたしかたないのではないでしょうか。

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17th 12月 2009

法人税の急激な落ち込み

年末になり寒い日が続いています。寒いのは気温だけでなく、国の財布も寒い状態になりそうな雰囲気・・・。
法人税の落ち込みが激しく、来年度の国債発行額についての活発な議論が行われているようです。まずは、法人税に関するニュースをご紹介しておきます。

『09年度税収37兆円程度に 法人税急減で25年ぶり低水準』
(2009年12月1日|共同通信配信より引用)
 2009年度の一般会計税収が37兆円程度に落ち込む見通しとなったことが1日、明らかになった。景気低迷による企業業績の悪化で法人税が5兆円台前半に急減するのが主な要因。全体の税収は当初予算見積もりの約46兆1千億円から約9兆円下振れし、1984年度(約34兆9千億円)以来の低水準となる。~(中略)~財源不足を穴埋めするために赤字国債を増発、当初予算と合わせた新規国債発行額は50兆円を大きく超える見通しで、46年度以来63年ぶりに税収を上回る異常事態となる。(以下省略)
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法人税の減収が原因で、予算の半分以上を赤字国債で賄うまさに「火の車」状態ですね。企業の業績悪化によって法人税が落ち込むことは当初からわかっていたことですが、ここまでとは・・・。加えて、法人税の問題は国だけでなく、地方自治体の財政にも大きな影響を与えます。

地方再生が叫ばれる中、財源不足は大きな痛手となりかねません。早急な景気回復が望まれますね。

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19th 11月 2009

法人税の税務調査関連のニュース

先日、法人税の申告漏れに関するニュースがありましたのでご紹介しましょう。ちょっと悪質な法人税関連事件です。

<法人税漏れ総額277億円>
(asahi.com|2009年11月17日配信より引用)
『熊本国税局(熊本市)は16日、昨年7月~今年6月の管内4県(熊本、大分、宮崎、鹿児島)の法人税と源泉所得税の申告状況を発表した。法人税の申告漏れ所得額は277億8800万円、追徴税額は69億4800万円で、いずれも過去10年間で2番目に少なかったが、申告自体をしない法人が91社に上るなど、悪質な事例も目立つという。

~(中略)~

熊本県内の出会い系サイト運営業者は税務署から調査の連絡を受けるたび、3回続けて他の税務署管内に本店登記を移転。調査を逃れようとしたが、約2億1900万円の不正所得を指摘された。(以下省略)』

この出会い系サイト運営業者は、税務署から法人税の税務調査の連絡を受けるたびに登記移転を繰り返し、法人税の税務調査を逃れようとしています。しかし、結局2億円以上の不正所得を指摘されました。法人税の税務調査を受けることになったのは、法人税の申告内容に疑わしい部分があったからだと思います。

法人税の税務調査の連絡があるたびに、登記移転を繰り返したようですが、結局は不正所得と認定されています。しかし、問題はその払っていない法人税を追徴課税分を含めて回収できるかにあると思います。会社を潰して、無い袖は振れないなどの事態にならないようにしてもらいたいものです。

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24th 8月 2009

最近の税務調査関連ニュースから

最近のニュースで税務調査関連のモノがあったので、少しご紹介します。

『SBIが3億円所得隠し、不透明な業務委託料』
(YOMIURI ONLINE|8月5日配信より引用抜粋)

東証1部上場の総合金融サービス会社「SBIホールディングス」(東京都港区、北尾吉孝最高経営責任者)が、東京国税局の税務調査を受け、2008年3月期までの2年間で約3億円の所得隠しを指摘されていたことがわかった。
~~~~~(中略)~~~~~
東京国税局の税務調査で、実際に不動産取引は行われていたものの、支出先の数社は取引に直接的にはかかわっていないなど、業務委託や情報提供の内容が不透明であることが判明。同局は、SBIに対する役務提供があったとは言えず、数社への支出が対価性を伴わない「寄付金」に当たると認定し、全額を損金算入することはできないと判断したとみられる。
~~~~(以下省略)~~~~

このケースは、「所得隠し」と認定されましたが、不動産取引自体の違法性にまでは言及していません。ただし、不動産取引に際していくつか不透明な資金提供が行われていると判断され、支出が費用ではなく「寄付金」と認定された模様です。

当然、費用であれば利益が減るので法人税額が減ることになるのですが、支出が寄付金と認定されると、対価を伴わない利益提供とされるので、所得(利益)から控除することはできないというものです。その分、利益の額が増えて法人税を多く支払わなければならなくなったということです。

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19th 6月 2009

脱税関連のニュース

先日、国税局による08年度の脱税摘発に関する報道があったのでご紹介しておきましょう。

<脱税摘発350億円、資源・不動産バブル反映 08年度>
昨夏までの資源や不動産の「バブル」を反映し、08年度に全国で告発された脱税容疑事件のうち、鉱物・金属材料と不動産の取引に絡む事件がいずれも14件で最も多かったことが国税庁のまとめで分かった。活発だった商品・株式取引に絡む脱税事件が11件で続いた。
~~~~~~~~(省略)~~~~~~~~
国税庁によると、08年度に全国の国税局が強制調査(査察)で摘発した事件は208件(前年度比10件減)で、脱税額は加算税を含めて350億円(同3億円減)。このうち検察庁に告発したのは153件(同5件減)で、脱税額は249億円(同59億円減)だった。
(asahi.com;6/15配信より引用・抜粋)

昨年夏の北京オリンピック前までは、オリンピック景気とも言われる好景気が資源や不動産関係であったのは記憶に新しいところです。
ガソリンが史上最高値をきろくしたのも昨年の夏でした。

こうしたプチ「バブル」で儲けた利益を隠す所得隠しによる脱税が多かったという報告ですが、昨年後半からの不況で今年度は脱税も減るだろうと予測されています。

赤字決算を行った場合、法人税に関しては払う必要はなくなりますが、赤字にするために所得隠しを行うことは「脱税」です。
脱税は調査で必ず明らかにされるので、絶対に行ってはいけません。

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19th 1月 2009

法人税の税務調査;反面調査とは?

法人税に対する税務調査に「反面調査」というものがあります。この法人税の調査は税務調査の対象となっている会社と取引している得意先や支払先(法人、個人問わず)、あるいは銀行などに対して行う法人税の調査で、会社が計上している金額の正確性を相手側(法人、個人問わず)から調査するものです。
例えば、吉田商店という会社(法人)から仕入取引を行っていた場合、請求書から会社名、住所、連絡先を調べ、後日、直接その吉田商店に出向き、本当にその取引があったかどうか、その取引金額の妥当性はあるのかどうかを調べるということになります。この調査によって税務署側は納税者の申告した法人税が妥当な金額かどうかの判断をするということになります。

その法人税の調査の「反面調査」で調べられる内容は下記のようになっています。
• 仕入計上業者(法人、個人問わず)への反面
• 在庫管理を外部業者(法人、個人問わず)に委託している場合その業者への反面
• 外注費計上業者(法人、個人問わず)への反面
• 売上先(法人、個人問わず)に対して売上計上漏れの反面
• 架空人件費があるかどうかの反面
• 家賃を支払っている貸主や現地調査の反面
• ゴルフ会員権、有価証券の売却の場合の相手側の存在
• 高級車の販売の譲渡先の反面

この法人税の「反面調査」には文書照会・電話照会・臨場確認の3つがあります。電話照会の場合には、折り返しの回答にすべきでしょう。
なぜなら税務署と名乗った民間会社の可能性があるからです。
また、質問されたことには適切に回答し、決して取引先と通謀して虚偽の回答をするようなことをしてはいけません。

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18th 12月 2008

閑話休題;最近のニュースから

師走も差し迫って今年ももうあと2週間あまりとなりました。世界同時金融危機、株安、円高、リストラ・・・と暗いニュースが連日報道されています。
特に、自動車関連企業の業績悪化は深刻なようで、期間工の雇用カット、減収減益の発表、ホンダのF1撤退、スバルのWRC撤退、ニッサンの派遣社員ゼロ・・・など各メーカーから厳しい内容のニュースが各法人発せられています。

その中で、法人税にまつわる法人税ニュースがあったので、以下に紹介していきましょう。
愛知県田原市が、市内にあるレクサス工場(トヨタ自動車田原工場)の減産などの影響で、法人税収入が08年度に比べ約8割減と大幅に減る見通しとなる…とインターネットニュースで記載されておりました。

------以下、インターネットのニュースより引用------
田原市 来年度の法人市民税、税収8割減の見通し <愛知>
市によると、法人市民税は08年度当初予算で約70億円で、ほぼ確保できる見通し。しかし、今月6日にトヨタが今年度の業績見通しを大幅に下方修正したことを受け試算したところ、09年度の法人市民税の減収は55億円にのぼる見通しという。さらに税金の取りすぎに伴う還付金支出などを合わせると、計75億円の減収になる。

法人市民税と言えば、地方自治体にしてみると給与における「本給」部分になるかと思いますが、その法人市民税が前年に比べて80%オフされてしまうとは・・・。普通のサラリーマンであれば生活できなくなると思うんですが、法人税頼みの自治体はどうなるんでしょうか。
この未曾有の不況が続けば、法人企業業績の悪化に伴う法人税収が軒並み減っていくことが考えられます。
こういった法人税減収のニュースは対岸の火事として捉えるのではなく、自分たちの町にも起こりうる話だと肝に銘じておきたいと思います。
法人税減による影響が法人個人問わずしわ寄せがくるかもしれないので、法人税減のニュースには耳をかたむけておきましょう。

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